コンテナ輸送の仕組みについて初心者にもわかり易く解説

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「20世紀最大の発明のひとつ」ともいわれるコンテナ物流、どういう仕組みでモノが運ばれるのか気になりますよね。

そこでこの記事では、

  • コンテナ輸送ってどんなメリットがあるの?
  • どんな船で運ばれるの?
  • コンテナ輸送で聞く「FCL」と「LCL」ってなに?

など、コンテナ輸送の仕組みについてわかりやすく解説します。

コンテナ輸送について知りたい方の参考になれば幸いです。

海外へコンテナ輸送する仕組みとは?

海外へコンテナでモノを運ぶには、コンテナ船等を使って海上輸送します。

海上輸送のメリットは、

  • 航空輸送に比べて大量の貨物を運ぶことができる
  • 費用が安く済む

という点です。

コンテナ船には、たくさんのコンテナを積み込むことができます。ですから一度に大量の貨物を輸送することができるのです。

デメリットは航空輸送に比べて日数がかかるところ。期間は距離にもよりますが、日本~ヨーロッパだと1ヶ月はかかってしまいます。

ただその分、輸送費用は航空輸送よりも安く済みます。

コンテナには、

  • 一般的な海上コンテナであるドライコンテナ
  • 温度管理が可能なリーファコンテナ
  • 液体や化学薬品などの輸送に用いるタンクコンテナ

など、運ぶ貨物によりいろんなコンテナがありますよ。

コンテナ輸送が物流の効率化になるのはなぜ?

コンテナ物流は20世紀最大の発明のひとつと言われています。

これはコンテナという「サイズが世界共通で規格化された箱」を用いたことで、効率的な輸送ができるようになったからです。

それまでの輸送では、貨物の積み込みや荷下ろしには時間と労働力がたくさん必要でした。

なぜならそれぞれの貨物の大きさがバラバラなため、効率の良い作業ができなかったからです。

しかしコンテナという決まった大きさの箱に詰めることで、貨物の大きさや形状が違っても「運送するもののサイズ」は同じになります。

これにより、船に無駄なスペースを作ることがなくなりますし、船への積み下ろし作業自体もスムーズに行えます。

またコンテナを使用する前は、貨物を一つ一つ梱包しなければなりませんでした。

しかしコンテナを用いることで、梱包が不要になったことも大きな変化でした。

雨が降るとに積み下ろしできなかった貨物も、コンテナに入れることで天候を問わず作業ができるようにもなりました。

荷下ろししたコンテナは、そのまま鉄道やトラックで輸送することもできます。

コンテナの誕生で、物流が大きく発展したのは間違いありません。

在来船とコンテナ船の違いとは?

コンテナを輸送する船には「在来船」と「コンテナ船」があります。

ここでは両者の違いについて解説します。

在来船とは

在来船(Conventional Vessel)とは、一般貨物船のことです。

在来船ではコンテナだけでなく、さまざまな貨物を運びます。

船自体にクレーンがついているので、岸壁やはしけなどから直接貨物を積むことが可能。

コンテナに入らないような大きな貨物も扱いますよ。

コンテナ船とは

コンテナ船(Container Vessel)とは、コンテナ貨物を積む専用の船です。

コンテナ船には、世界各地のハブ港(基幹港湾)だけを結ぶ大型船と、ハブ港と地方港湾を結ぶ小型船があります。

コンテナ船はスケジュール通りに、決まった港を定期的に行き来します。

作業効率のいいコンテナを使用しているからこそできることですね。

コンテナサイズに20フィートと40フィートが使われる理由とは?

コンテナ輸送には、長さが20フィートまたは40フィートのコンテナが使われます。

これはISO(国際標準化機構)の規格でコンテナの大きさが定められているからです。

コンテナの大きさには、

  • 幅8フィート×高さ8フィート6インチ×長さ20フィート
  • 幅8フィート×高さ8フィート6インチ(もしくは9フィート6インチ)×長さ40フィート

の2種類があります。

1フィートは0.3048m(30.48cm)なので、20フィートは約6メートル、40フィートは約12メートルとなります。

ちなみにフィートはつま先からかかとまでの足一つ分の長さなんですって!feet/foot(足)からきているようですよ。

海上コンテナの輸出方法「FCL」と「LCL」とは

海上コンテナの輸出方法には「FCL」と「LCL」があります。

FCL

FCL(Full Container Load Cargo)は、荷主が1つのコンテナをまるまる借り上げる輸出方法です。「フルコン」「CY貨物」ともいいます。

コンテナには1荷主の貨物のみを入れます。

荷主が自社倉庫等でコンテナにバンニング(詰め込み作業)をし、コンテナヤード(CY)に運び込み、通関作業が行われます。

基本的にFCLではコンテナを途中で開けないので「紛失の可能性が低くなり安全」「仕分けをしないので破損の心配が少ない」というメリットがあります。

貨物が少量の場合は輸送中に貨物が動いて破損する恐れが。なのでしっかりとした固定が必要です。

LCL

LCL(Less Than Container Load)は、1つのコンテナに複数の荷主の貨物を積み込む輸出方法です。「CFS貨物」ともいいます。

荷主がコンテナフレートステーション(CFS)に貨物を持ち込み、その後通関作業が行われます。

荷下ろし後にコンテナを開けて仕分けし配送されるので、紛失や破損のリスクがあります。

しかし1つのコンテナを借りるよりも費用が安く済むのが、LCLのメリット。

貨物の量が少ない荷主にとっては、低コストで出荷できるのが魅力です。

海外へコンテナ輸送する時の料金について説明

海外へコンテナ輸送するときの料金は、荷主によって差があります。

これは価格が自由競争となっているためです。

基本的には定期的にたくさん利用してくれる(たくさんのスペースを使用してくれる)荷主が優遇されます。

正確な料金を知るには見積もりを取るしかありません。

ちなみに海上運賃は「自由運賃(ベースレート)」と「割増運賃(サーチャージ)」を合わせたものになります。

まとめ

コンテナ輸送の仕組みについて解説しました。

コンテナを輸送する船には「在来船」と「コンテナ船」があります。

在来線は他の貨物と一緒に、コンテナ船はコンテナだけを積み込んで海上輸送します。

コンテナのサイズは2種類あり、これは規格化され世界共通のサイズになっています。

輸出には一荷主で1コンテナ使用する「FCL」と、一つのコンテナに複数の荷主の貨物を積み込む「LCL」という方法があります。

くわしい料金は見積りを取らないとわかりませんが、利用頻度の多い荷主の方が基本的には優遇されています。

サイズが規格化されたコンテナを用いることで物流は効率化し、大きく発展しました。

海上コンテナ輸送が始まったことで、3か月後の荷役コストは約40分の1に激減したそうです。

これぞまさに物流レボリューション!

コンテナ物流のおかげで、私たちの生活が支えられているのですね。

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